2018年1月6日土曜日

矢倉沢往還(古代東海道)、善波峠

矢倉沢往還の善波峠に行って来ました。

秦野まで輪行したんですが、地形図を見ると秦野は盆地なんですね。少し調べると、南側の渋沢断層より南が隆起し、北の盆地部分は陥没して盆地となったようです。どうりで、南側の盆地の境目はは直線ですね。”直線を見たら断層と思え”ですね。

真ん中やや左の四角形が秦野盆地。四角形の底辺はほぼ東西真っ直ぐで、ここが、渋沢断層。”真っすぐを見たら断層と思え”。
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秦野から善波峠取り付きまではあっという間でした。えっちらこっちら急坂を押し歩き、善波峠取り付きの乗馬クラブ前で振り向くとこの絶景です。

ホントに、元気が出ます。

更に上り、やがて、切り通しが見事な善波峠です。

峠らしい峠

事前の机上調査の段階では、ここから弘法山へ出、尾根を行って幾つかありそうな矢倉沢往還への戻り道を行こうと思ってましたが、頻出する、”熊出没注意”の看板が、躊躇させました。善波トンネルへ戻り迂回ルートで矢倉沢往還に復帰します。ここも例の看板が頻出してるんですが、何とか頑張りました。

本日のBest Shot
馬頭観音と

あっという間に古道は終わります。熊にも遭いませんでした。

246に復帰し、桜坂を左折するとそこは箕輪駅跡。

箕輪駅跡

再び246に復帰し、比比多の交差点を左折すると、式内社、相模国三宮、比比多神社です。

まだ1/5, 初詣客も多い

しかし、本日のメインはこの後でした。

画角を欲張り過ぎました。
パノラマが失敗だったのでこれも載せておきます。

比比多神社元宮の絶景です。握り飯が旨かったこと。

それにしてもこの比比多神社のところの矢倉沢往還のルートですが複雑ですよね。

何故か

古地図を見れば良く分かります。地形図でも分かる話なんですが、標高差がそれほどではないので色に出にくい。なので等高線がある古地図の方が分かり易い。

歴史的農業環境閲覧システムより。この複雑なルートは、台地のヘリをルーティングした故。つまり、川の氾濫によって通行が困難になってしまうリスクがある低地を避けた。

本厚木まで行き、本厚木から輪行したんですが、最後に、途中、下糟屋に御鎮座の式内社、高部屋神社です。

式内社なんですが、ちと寂しいですな。

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秦野盆地や、比比多神社周りの複雑ルーティングをもたらした地形について触れましたが、改めてこの辺り全体の地形図を見てみると、面白いことが分かります。

全体地形図

まず、相模川の厚木より南は、もう海ですよね。平安・鎌倉海進時期は、雨が降ると、通行が困難だったのではないかと想像してしまいます。と、なると、ここにはルーティングできない。なので、今のルートをそのまま少し南に移動させたルートは無理ということになります。かと言って、海老名から相模川を渡って厚木に至る所で、今のルートは少し南下していますが、南下せず、そのまま海老名から真っすぐ行くルートを選択しようとすると、丹沢山塊が邪魔をするわけです。今のルートは、泥濘を行かず、険しい山道を行かず、ちょうど良いルートだということになります。

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